在宅勤務介護日記_訪問診療は往診?

母は訪問診療を受けています、というと「ああ往診ね」と言われることが多々あります。ドクターが自宅に来て診察してくれる、という点では訪問診療も往診も同じなのでわたしも否定しませんが、実は訪問診療と往診は異なる医療サービスなのです。(往診が訪問診療の一部、というイメージ)
 
訪問診療は計画的に行われるサービスです。ですので訪問日時は前もって計画されます。一週間から二週間に一度、定期的にかつ計画的に訪問して診察し、診療・治療・療養上の相談指導等が行われます。訪問診療を行う医院は厚生労働省に「在宅療養支援診療所」として届け出されています。(訪問診療に関する詳しいことはこちらから)
 
 
訪問診療をしてもらう際には、事前に訪問診療をしてくれる医院担当者から訪問診療の範囲についての説明を受けたり、お互いの緊急連絡先を交わしたり(訪問診療は看取りまで対応してくれますので、24時間対応となるため)という事務手続きがあります。
 
 
往診は、通院できない患者から要請を受けてかかりつけ医がその都度訪問し診療を行います。事前の手続き等は不要です。
 

訪問診療を受けている我が家の場合、母が昨年9月に入院した時に「退院後のことも考えて、往診してくれる病院に変えたいけどこの近くで往診してくれる医院を紹介してほしい」とかかりつけ医にお願いしました。すると「そんな寂しいこと言わないで、ここでも訪問診療しているから」と言われました。昔からのかかりつけ医のクリニックが在宅療養支援診療所だったのです。(知らぬが何とかとは言いますが、わたしもかなり無神経なことを言ったものです・・・恥)
 

我が家はたまたまかかりつけ医=訪問診療医でしたが、そうではないこともありますので、先のことを考えて早めに在宅療養支援診療所である医院をかかりつけ医としておくのも一計かと思います。実際私の周りには、元気なシニアの方ですが自分で通院できるうちにかかりつけ医を訪問診療をしてくれる医院に変更された方があります。

近くの在宅療養支援診療所は「地域医療情報システム」で検索ができます。
 
 

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在宅勤務介護日記_そうめんにはくれぐれもご注意を

うちの母は麺類が大好きです。病院で食が進まなかった母に、栄養士さんが主食をご飯からうどんに変更してくださったぐらいです。(ご飯は食べにくいけどうどんはまあまあの量を食べることができます。)家での昼食は毎日麺類とほぼ決まっていて、暑い間はそれがひやむぎやひやそうめんとなります。
 
 
このひやむぎやそうめんが高齢者には危険な食物なのです。特に冷やしたつけ麺はのどごしがよくてついつるっと噛まずに飲み込んでしまいますが、高齢になると飲み込む力が弱くなりこれが詰まってしまい窒息することがあるのです。
 
 
うちの母にひやそうめんを出すときは横で「そうめんは3本ずつ食べてな」とわたしが口うるさく言います。3本ずつというのは冗談ですが、でもそれぐらい少しずつ食べてもらいます。なぜかというと時々そうめんが詰まってしまうからです。本人も少しずつよく噛んで食べることを気を付けているのですが、ときどき食べる手が止まっています。「どうしたん?」と聞くと「詰まったみたい」とうめきます。うっかりつるっと多めの量を飲む混んでしまい、母の感覚としては食道にすきまなくぎっちりとそうめんが詰まったような気がするのだそう。
 
 
そうなったときのわが家の対処法ですが、母にしばらく食べるのを止めて上体をしっかりと起こし自然にそうめんが下りていくのを待ってもらいます。今のところこれで対処できていますが、そうめんによる窒息で重篤となる事例が実際にあるのだそうです。東京消防庁の調査の平成20年から22年の調査によると、そうめんによる窒息事故事例は70歳以上で6件そのうち重篤重症となられた方が3件、つまり50%の方が重篤重症となられました。
 
 
ですので高齢者がそうめんを食べるときは必ずそばに誰かがいて見守ること、もしそうめんが詰まった!となったときは、躊躇せずに救急車を呼ぶことが大切だと思います。
 
 
たかがそうめんとは言え本当に注意したいと思います。
 
 
 

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在宅勤務介護日記_URL変更のご連絡

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引っ越し先でもすべての日記=介護編=をご覧いただけます。
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在宅勤務介護日記_母に栄養をつけるために

今母は家の食事で栄養を付けている、と前回書きましたが、実際には退院直後のころの食事は一般的な食材だけでなく高たんぱく質食品も使用しました。
 

母の退院が近づいたころ、病院のソーシャルワーカーさんに「母の食事をちゃんとできるかどうか自信が無い」と泣きついたことがあります。そのときに「市販されている高栄養の食品を使ってみられては?」とアドバイスをいただきました。
 
高栄養の食品ってメイバランスぐらいしか知らないなあ、どうせエンシュアやラコールみたいな甘味系のものしかないんじゃないかと思って調べてみたら・・・食事系のこんなものもありました。
 
とうふタイプ 豆の富 
茶碗蒸しタイプ 和風だし香る茶碗蒸し 
 
取り寄せて母に出してみましたが、どちらも「わたしには食感が濃厚すぎる」と言われました。わたしも試食したのですが、普通のおとうふや茶碗蒸しのつもりで口にすると違和感があります。
 
「これしかないから」と無理やりに食べてもらうこともできたかもしれないのですが、せっかく退院して家で過ごせているのにそれはあまりにもかわいそう。母が好きなもので高たんぱくものはないのか・・・と考えて探したのが「一食分のたんぱく質がとれる細うどん」 です。
 
母は毎日うどんでよいぐらいうどん好きです。それならそのうどんでタンパク質を取れればと思ったんですよね。
 
添加しているたんぱく質はエンドウ豆由来だからか、ほんの少しだけ独特のにおいがしますしめんに色がついています。そこはたっぷりの薬味や味付けを工夫して抵抗を少なくして食べてもらっていました。母は小麦の麺であればなんでも好きなので、これは成功しました。ちなみにamazonで買いました。
 

今、amazonの自分の購入履歴を見ると「高たんぱく質ゼリー 15g×20本 オレンジ (林兼産業) 」も買っていました。これはまったくくせがなく普通のオレンジゼリーとしていただけます。一包が少量なのも母には良かったようです。
 
あと「ワンステップミール 料理に混ぜる栄養パウダー」を毎日飲むタマゴスープに少しずつ溶かして飲んでいました。これは近隣のドラッグストアで購入しました。
 
今ではすっかり元気そうな母です。
 

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在宅勤務介護日記_エンシュアとラコール

エンシュアとラコール-これは経腸栄養剤の名前です。低栄養の対処として処方されます。
 

母は昨年秋口消化器の具合を大変悪くしたことをきっかけに低栄養状態となりました。具体的にどうなったかというと、母の場合手足がむくみ腹水がたまりました。手足のむくみは針でちょっと刺したら水がぴゅーっと出そうなほどでした。足の筋力が弱っている上にむくみで重くなっている足を自分で持ち上げることができなくなっていました。また腹水のせいで腹部が大きくなりすぎて上体を立てて座れない、いつもひっくり返った状態でしたし(あの状態を目の当たりにしたときは、もうだめなんじゃないかと本当に辛かった)、本来ならMサイズで入るパジャマのズボンが腹水のため入らなくなりLLサイズでウェストゴムをゆるっゆるにしないといけないほどでした。
 

消化器の治療のため入院し退院するときには、主治医の処置のおかげでむくみはかなり解消されていたのですが、病院の食事ではあまり改善されず引き続き低栄養の状態のまま。退院時食事の注意点として言われたことが「高たんぱくのものやカロリーの高いものを食べてもらってください」でした。
 

退院時に病院からは経腸栄養剤としてエンシュアリキッドバニラが出されました。が、これが非常に飲みづらい味。わたしも試飲しましたが、めっちゃ濃いミルキーをとかした感じで、あっさり味を好む母が到底受け入れそうにないような味です。
 

退院後訪問診療してくださる先生に「栄養を付けさせたいけど、病院から出されたエンシュアはめっちゃまずくて母も飲みたくないと言っている」と愚痴ると「そうやなあ、あれはみんなまずいっていうなあ。こっちの方がまだマシらしいから飲んでみるか?」といわれ出されたのがラコールのコーヒーフレーバーでした。
 

それで期待を込めてラコールを母に飲んでもらったのですが…やはりおいしくない、と。先生からは「おいしくないけど、薬だから我慢して飲んで」と言われたので、母もいやいや14日分だけ飲みました。今は家の食事で栄養が取れているらしく、むくみを取るための利尿剤を飲まなくてもほとんどむくまなくなっています。
 
 
この経腸栄養剤ってやつの味はまったく進化しないのですね。4年前の父の時とほとんど変わってない感じがします。おいしい経腸栄養剤、だれか開発してくれないかな。
 

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在宅勤務介護日記_地域包括ケアシステムとは

地域包括ケアシステムとは地域包括ケアを受けるための仕組みのことです。(地域包括ケアとはこちらに書きました。)

地域包括ケアを受けるのは、急性期の治療を受けたのと同じ病院である場合もありますし、その人の治療によりふさわしい近隣の他の病院で受けることもあります。こういった近隣の地域全体で患者さんを包括的にケアする、というのが地域包括ケアシステムです。

地域包括ケアシステムで治療を受けられる(=入院できる)日数の上限は60日、と決まっていて、この日数はシステム内での上限です。(こちらをご参照ください。)つまり、A急性期病院の包括ケア病棟で20日入院した後B病院の包括ケア病棟に転院した場合、B病院の包括ケア病棟に入院できる日数は60日から20日を差し引いた40日、ということになります。(この地域包括ケア病棟入院日数が転院しても引き継がれる、という点に意外と気づかれないケアマネージャーさんがいらっしゃいます。)

ですが、上記の例で言いますとB病院で40日入院していたけどまだ自宅での生活は無理という場合、さらに別の治療を受けることももちろん可能です。入院しておられる地域包括ケア担当のソーシャルワーカーさんにご相談ください。


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在宅勤務介護日記_リハビリテーション病院、地域包括ケア病棟

リハビリテーション病院、地域包括ケア病棟のちがいについて調べました。おおよその内容を表にまとめました。

項目 リハビリテーション病院 地域包括ケア病棟
目指す状態 在宅復帰 在宅復帰
入院の対象となる状態 急性期治療後 急性期治療後あるいは在宅療養中に状態が悪化した
対象となる疾病の種類の限定 あり(疾病の種類詳細についてはこちらをご参照ください) なし
入院上限日数 あり(疾病ごとの上限日数についてはこちらをご参照ください) 上限60日
リハビリの内容 「発症以前の状態」を目指すリハビリ 患者さんが持つ疾患に対する治療とリハビリ

目指すところは同じなのですが、最初どこにいたのか、どんな疾病の治療をしているのかで急性期病院からの転院先が異なるようです。

上記のことから、近くに「〇〇リハビリテーション病院」があるから、そこにお世話になりたいと思っても場合によってはそれがかなわないことがあります。


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在宅勤務介護日記_急性期病棟と地域包括ケア病棟

急性期病院について書いた回で、あえて書かなかった情報があります(正確には書かなかったというか、わたしの力では上手にまとめて書けなかったのです、すみません)。それは急性期病院の中には急性期病棟と地域包括ケア病棟がある、ということです。

急性期病棟は急性期の患者さんが治療を受ける病棟であることはこちらで説明しました。では地域包括ケア病棟とは何か?ですが、それは急性期治療が終了して症状が安定した患者さんが地域包括ケアを受けるために入る病棟のことです。

地域包括ケアとは高齢者に地域で総合的に行う世話のことです。高齢者がどのような身体状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるケアのことです。地域包括ケアシステムとはそのような世話を受けるための仕組みのことです。ですので、急性期が過ぎた患者さんは病院内で地域包括ケア病棟に移動します。(地域包括ケアシステムについてはまた別の時に書きます。)

地域包括ケア病棟ではどんな治療を受けるのか、ですがここでの治療は基本退院後自宅で過ごせるようにリハビリなどを行います。

前に、急性期病院からリハビリテーション病院に転院すると書きましたが、急性期病院の中に地域包括ケア病棟でリハビリできるなら、リハビリテーション病院へ転院しなくてもいいのでは?と思われる方もあるかと思います。地域包括ケア病棟とリハビリテーション病院との違いについてもまた別の時に。
 


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在宅勤務介護日記_背中を押す一言

介護の必要な家族を入院先から施設に入れることにした知人から「なんだか自分が楽することばかり考えているようで苦しい。施設に入れることは間違っていないと誰かに背中を押してほしい」と打ち明けられました。
 
 
その方は、一度はご家族の退院後自宅で介護することも考えられたのですが、入院中のご家族の状態や主治医やソーシャルワーカーのアドバイス、自分の力の限界等を考え併せて、施設に入ってもらうことに変更したとのこと。ご親族のみなさんは知人の良いようにしたらいいと言ってくださっているのですが、入院中のご家族が「家に帰りたい」という意思表示されていることもあり、上述のような悩みを感じておられます。
 
 
家族を施設に入れる決定を軽々しくする人はいないはずです。何度も自問自答して決定します。それでも「家で世話されたいに違いない」「家族が世話をするのが本来の姿なのでは」「世話をしないわたしは冷たい人間なのだろうか」と考えてしまう。介護者の心は揺れ動きます。
 
 
かつては介護は家族の中で行うものと考えられていたようですが、それは親子二世代三世代が同居していたころのことです。ですが高齢者が増え核家族化が進むことで、家族内だけで介護を行うことが大変難しくなってきました。介護保険制度を作る背景には、既存の老人福祉制度や老人医療制度では対応が難しくなっていくと考えられるようになったことがあります。高齢化が進むことによって、要介護者が増えたり、介護をしなければいけない期間が長期化したりすることが想定されましたので、社会全体で介護を支えるために介護保険制度が始まりました。それが2000年のことです。
 
 
ですから、家族人数が少ない、社会が高齢化している今では、要介護状態になれば介護保険を使用して施設への入居などを含む介護サービスを利用するのは当然のことです。罪悪感を持つ必要はありません。
 
 
これが介護を必要とする家族を施設に入所させると決心したみなさんの背中を押す一言になりますように。
 
 

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在宅勤務介護日記_家族を施設に託する際の揺れ動く気持ち

介護の必要な家族の世話を全面的に施設に託している人の中で、罪悪感を全く感じないという人は(わたしの周りには)いません。わたしも感じました。

インターネットで「入所させる 罪悪感」というキーワードで検索すると約16万件以上の検索結果がありました。
「親を老人ホームに入居させる罪悪感が拭い切れません。…」
「親を老人ホームに入れたことを後悔。…」
「施設入所に、罪悪感を抱いてしまう方へ」
「“親を入居させてよいのか”という罪悪感や葛藤を越えて」
「老人ホームなど介護施設に親が入居することへの罪悪感と向き合うために」
検索結果のTOP5のタイトルはこのようになっていました。

父が最後に入院していた病院の近くを通ると、いまだにあれで本当によかったのかと父の顔が目に浮かびます。もう何年も経って今更どうしようもないわたしですらそうですから、現在進行形で直面しておられる方々は本当に心が揺れ動いておられると思います。お察しいたします。


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